好きな人

 

 

好きな人に会うために女の子は色んな魔法をかけます。

好きな人と会う前の日にパックをして入念に保湿。

お気に入りの服を着て好きな音楽をかけてマッサージ

ネイルにマニキュア。

コーディネートに合わせたジュエリー

 

朝起きて1番にマッサージをして髪の毛を綺麗にしてなりたい自分に近いメイクをして、おまけに匂いも素敵に整える。

 

 

魔法にかかったような気分で、もしかしたら見てくれるかもしれないなんていう淡い期待を抱きながら待ち続け、今日もそんなことはなかったと後悔しながら帰り道を歩くんです。

 

 

 

昔は可愛らしい服を着ることが多かったけれど、歳も重ねてシンプルな服を好むようになりました。

でも好きな人と会うかもしれない日は少しだけ違う服を見に纏って。

 

そんな若い恋愛ごっこももう無理なんじゃねぇかなぁと思ったりもします。

 

 

スカートがにあわねぇ女で、垂れ目メイクよりもキリッとした顔面が似合って、自分を持ってる自分が一番綺麗なんじゃないかなと。

 

男受けなんか狙った自分よりも凛とした自分が一番いいんじゃねぇかなと。

 

 

女が発するお世辞だらけの可愛いよりも、身近な人間から言われるブスの方が愛情を感じるように、周りの目に気を遣った自分より芯を持った自分がいいんじゃねぇかなと

 

普段つけないピアスを取ってから思いました。

 

過去に囚われ続けるくそみてぇな自分も振り切ったらどんなに楽なのかなぁと思います。

 

 

男受けを狙った女が一番嫌いなのに、好きな男にはその女を演じる自分が大嫌いで。

 

見てもらえなかった自分のメイクを落としながら後悔する年数回の日々は孤独で

 

 

 

あーー恋してぇな。